2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/13(金) 19:01:04.12 ID:e/3fVL8yo
彼が教師になるときに、小学校教員を選んだのには理由がある。
三つ子の魂百までというように、人間は年齢を重ねれば重ねるほど、その人格は固定化していく。
中学生や高校生が相手では、彼らがそれまでに受けた教育を上書きすることは難しい。
教師として優れた人格の持ち主を育てるには、小学校が最もふさわしいと考えたのだ。
採用試験に受かった次の年に、担任を任された。
その学年には一クラスしかないので、学年主任も兼ねている。
まさかこんな新米の時から、クラス担任をやることになるとは思っていなかった彼はひどく驚き、同時に暗澹たる気分になった。
緊縮策によるものか、教員も人手不足なのであろう。