325: 名無しさん@ピンキー 2013/09/10(火) 23:26:01.28 ID:Al+jYRsM
ふくらみかけた船体のライン、並んだ時の身長差、上目遣いの純真無垢な瞳……憲兵がうるさいからほどほどにしておくが
、
まあその他いろいろだ、わかるだろう。あの初々しい魅力は何ものにも代えがたい。
ゆえに、念願の提督として着任した俺は、脇目もふらず駆逐艦娘ばかりを重点的に育成した。
分け隔てなく愛を注ぎ、均等にレベルを鍛え、近代化改修を重ねて彼女らを強化するのは当然。
少しでも損傷を受けた子は入渠させ、決してムリはさせず疲労が溜まらないように気を遣って、心身共にケアする。
3-2海域なんかも誰ひとり犠牲を出さず楽々突破で、他の提督が苦戦しているという噂がまるで信じられない。
その甲斐あり、いつしか司令官として、そして頼れる大人の男として彼女たち全員からの信頼を勝ち得た俺は、
手に入る全駆逐艦娘のレベルが80を越えたあの日、慰労祝賀パーティの壇上でかねてよりの心中を告白した。
「今まで黙っていたが、俺は君たちのことが性的にも大好きなのだ。ぜひエロいことをさせてほしい!」と。
そう、土下座しながら。
俺は立場を盾に行為を強要するのは死んでも嫌だったし、全員を分け隔てなく愛していたから、
特定の子へのお願い(暗に強要と取られる可能性もある)は避け、こうしたストレートかつ愚直な手段に出たのだ。
意外にも、予想した罵声や幻滅の反応は思ったほどではなく(もちろんドン引きした視線も何本か突き刺さったが)、
彼女らのリアクションはおおむね「この可哀想な人をどうしたものか」といった同情的なものだった。
「きっと提督はそういう病気なのです」「あらあら、じゃあ仕方ないわね~」「ちょ、アンタたちそれでいいの!?」
などといった会話が、床に頭をこすりつけた俺の前で飛び交っていたのをよく覚えている。
あと、性的な知識がない子がほぼ皆無だったのも意外といえば意外だった。最近の駆逐艦は進んでいるなあ。
ともあれ、そこから再三にわたる「説明」と「説得」、そして彼女たちの間での「協議」の結果、
「それぞれが嫌じゃない範囲のことを提督にしてあげよう。あと本番はNG」という形で合意が成立した。
積み重ねた信頼と実績、一種の正直さが功を奏したらしい。いやー言ってみるものだ。
これでだめならすっぱり諦めて任務に戻る(あるいは辞表を出すor社会的に死ぬ)つもりではあったが、なんとも嬉しい誤算だ。
―――そして今夜も、元気なノックが鎮守府執務室の扉を叩く。