エロSS速報

…私が訓練兵団に入り３ヶ月……

山での訓練での事だった。

女訓練兵「…はあ…」


モブ男「めんどくせぇなぁ」

ジャン「全くだ。だが、点数高いから上手くやれば一歩憲兵団に近づくぜ。そんで憲兵になりゃ平和で快適な暮らしが俺達を待ってるぞ」

モブ男２「よっしゃ！憲兵団になりゃ楽できるし女とも遊び放題だぜ！」
モブ男「金！！女！！」

ジャン「…」

女訓練兵（ちっ…最悪。こんな下品な奴等と組まなきゃいけないなんて。特にジャンとかいう奴マジ嫌いなんだよね私。口悪いし調子こいてるし馬面だし）

ミカサ「…」

女訓練兵（しかも班で私以外の女はミカサだけ…この子とは話したことないから気まずい）

女訓練兵（はあ………でも点数は高いしなこの訓練。サボる訳にゃいかないか）

ジャン「ほら、行くぞ。余所見すんな」

女訓練兵「え？ああ…うん」

女訓練兵（話しかけてくんな馬面）

ミカサ「…頑張ろう」

女訓練兵「え、あ、うん」

モブ男「なあ、男三人で女二人で、もしかして山の中であんなことやこんなこと出来るんじゃね？」

モブ男２「うひひ、やべえ考えたらアソコ起ってきた」

女訓練兵（また下品な話してやがる…めちゃくちゃ聞こえてるっつーのエロ猿が）

ジャン「ったく、アホかお前らは…冗談でもやめろ」

モブ男「おいおい、なにイイコぶってんだよー」ｷﾞｬﾊﾊ

女訓練兵（ふん、どうせ馬面野郎はミカサがいるからかっこつけてるだけでしょ）

ジャン（ったく、下品でかなわねぇなこいつら）

――――――

―――


モブ男「はあ…はあ……疲れた…」

女訓練兵（お腹すいた…）ﾌﾗﾌﾗ

モブ男２「おい、もうすぐ昼じゃねぇか？飯食おうぜ」

ジャン「まあ待てよ。とりあえず休憩する場所はそこの広い場所な」

モブ男「よっしゃ休める！！」

ジャン「まだだ、いったんこの先の別れ道がどうなってるか見に行こう」

モブ男２「えー、めんどくせぇなぁ！！休憩してからでいいだろ！！」

ジャン「今から下見しといた方が休憩中にこれからの進み方を考えれるだろうが、それにすぐ終わる」

女訓練兵（つーか、さっきから何かこいつがリーダーっぽくなってない？なんか気に食わないんだけど。確かに成績はいいけどさ…）

ミカサ「…」

ジャン「じゃあ、俺とモブ男が右でミカサとモブ男２が左だ」

女訓練兵（馬面はミカサと行くって言うと思ったのに）

ミカサ「わかった、私は左ね」

ジャン「おう、気を付けろよ」

女訓練兵（なにミカサに話しかけられて嬉しそうにしてんだよあいつ）

ジャン「で、お前はここで荷物の見張りだ」

女訓練兵「はーい」

女訓練兵「…」


女訓練兵（見張りっつってもこんな山ん中で泥棒なんか来ないよねぇ…）


ガサガサ…

女訓練兵「ん？」



熊「…」ガサ


女訓練兵「ひっ！！？」ビクッ


熊「…」ザッザッザッ

女訓練兵（え、ヤバい、熊？どうしようどうしようどうしよう…うわあ…ヤバいヤバいヤバい、え、どうすりゃいいの？逃げても大丈夫なの？死んだふり…は多分意味ない。え？どうしよ…）

熊「…」ザッザッザッ

女訓練兵（やばい、こっち来てる！！どうしたら…立体機動装置…なんて装備してる時間ない……何か……）

女訓練兵（仕方ない、食糧の入ったバッグで）ガッ

女訓練兵「これでも食べてよ！！」ブンッ

熊「！」

ボサッ

熊「！！」

ガツガツ…

女訓練兵（よし、食ってる…今のうちに逃げよう）

ザッザッザッ…

―――

ジャン「そっちは見終わったか？」

ミカサ「ええ」

モブ男「さっさと帰って飯食おうぜ」

モブ男２「腹減ったぁ」

ザッザッザッ！！

女訓練兵「はあ…はあ…！！」ﾌﾗﾌﾗ

モブ男「あれ、あいつ」

ジャン「おい、どうした」

ミカサ「何があったの？」

女訓練兵「く…熊…が…」

ミカサ「熊が出たの？」

女訓練兵「う、うん…」

ジャン「怪我はないか？大丈夫か？」

女訓練兵「……だ、大丈夫…」

モブ男「マジかよ、どうやって逃げたんだ？」

女訓練兵「食糧の入ったバッグ投げて…逃げてきた」

モブ男２「はああ！？」グイッ

女訓練兵「え！？」ビクッ

モブ男「てめえ何食糧を熊にやってんだよ飯なくなったじゃねぇかコラア！！」

女訓練兵「な…だって…」

ミカサ「やめなさい」

モブ男「うるせえ、こっちは腹減ってんだこのアホ女があ！！」バキッ

女訓練兵「いたっ！！」

ジャン「アホはテメエだコラア！！」バキッ

モブ男「ぐほっ！！？」

女訓練兵「！？」

ミカサ「バカ」パシイイインッ

モブ男２「いたあああい！！」


ジャン「こいつらがすまねぇ…大丈夫か」

女訓練兵「大丈…いたっ」

ジャン「さっき殴られて倒れた時に足怪我したみたいだな」

女訓練兵「…」

モブ男「だ、だってよ…わざわざ食糧投げなくてもさっさと逃げりゃ…」

ジャン「あのな、人間が熊と追いかけっこして勝てるわけねぇだろうが、こいつの判断は正しい」

女訓練兵「…」

モブ男２「じゃあ、パン一個でも…」

ジャン「いちいちバッグから出す余裕ねぇだろ」

ミカサ「まずはこの子が無事だったことを喜ぶべき」

ジャン「そうだぞ。自分の事ばっか考えんな」

女訓練兵「…」

書き忘れてましたが、最新話までのネタバレ入る予定です

――――――


ザッザッ…

ジャン「他の荷物まで荒らされてるな…」

女訓練兵「…ごめん…」

ミカサ「謝る事はない」

ジャン「仕方ねぇよ。命が一番大事だ」

女訓練兵「……………うん…」


モブ男「おい、食糧ちょっと残ってるぜ！」

モブ男２「よっしゃ！！」

ジャン「お前らは…」

女訓練兵「…はあ…」

ミカサ「…野戦糧食が２つ…」

モブ男「誰が食う？」

モブ男２「じゃんけんだろ！！」

ジャン「アホか、半分ずつに分けて食うぞ」

モブ男「どうやって五人に分けるんだよ」

ジャン「お前ら四人で食えよ…俺は、まだ大丈夫だ」

女訓練兵「え…」

ミカサ「いえ、ジャンが食べればいい。私は全然大丈夫」

女訓練兵「…確かに…ミカサは全然平気そうだけど、あんたは疲れてる感じだし」

ミカサ「無理はいけない」

ジャン「…悪いな…俺が貰うわ」

――――――

ジャン「…ここは立体機動装置じゃねぇと進めない場所だな」

モブ男「そういや教官も立体機動が必要な場所があるって言ってたな」

モブ男２「スパルタ訓練だぜ全く」

ジャン「これぐらいなら基礎ができりゃ問題ない程度だ」

ミカサ「…大丈夫？足」

女訓練兵「え？うん…大丈夫だよ」

ジャン「無茶はすんな、俺と一緒にやるぞ」

女訓練兵「は、は！？いや…いいって…」

ジャン「小さい怪我でもそれが原因で事故になる可能性もある。ミカサは何か事故があった時に助けられるように残って最後に来てくれ」

ミカサ「わかった」

女訓練兵「…」

ジャン「行くぞ、つかまってろよ」

女訓練兵「…」

パシュッ！！



ジャン「…」ギュイイイ

女訓練兵「…ねぇ…」

ジャン「あ？」

女訓練兵「あの………」

女訓練兵「…ありがとう…」

――――――


訓練は終わり、訓練兵団 食堂





ジャン「てめえ、いつもそうやってミカサに…うらやましい！！」

エレン「引っ張るなよ、服破けちゃうだろ！！」


マルコ「また始まった…」

ライナー「全く、飽きん奴等だな…」


ミーナ「今日も激しいねあの二人は」

女訓練兵「はは…本当ね…」

女訓練兵「…」ｼﾞｰｯ

ミーナ「あれ？なんかすごくジャンの事見つめてない」

女訓練兵「は、はあ！？見てないし！！」ビクッ

――――――女子寮

ハンナ「わたし、明日フランツに告白するわ！！」

ミーナ「頑張って、ハンナ！！」

女モブ「フランツも優しいけどさぁ…やっぱライナーが良くない？かっこいいし優しいし頼りになるし」

ミーナ「ああ、わかるなぁ。好きなの？」

女モブ「えへへー、ちょっと好きかも」

ミーナ「私も男子の中ならライナーかなぁ」

女訓練兵「確かに一番安心感はありそうだね」

ミーナ「あなたは？」

女訓練兵「え？私は別に…」

女モブ「そういえば今日もジャンとエレンうるさかったねぇ、あいつらうざい」

ミーナ「まあ、確かに騒がしいけど、うざいとまで言わなくても…」

女モブ「特にジャンはさぁ…あいつ大嫌い。あんたもでしょ？前言ってたじゃん」

女訓練兵「え？」

女訓練兵「じゃ…ジャンは………」


女訓練兵（って、あれ？私なに言ってんだ？）


女モブ「あの…どうしたの？ついこの前までジャンうざいとか言ってたよね？」

女訓練兵「あ、いや…その…」

女訓練兵（な、なんで私…ジャンが馬鹿にされて腹立ったんだろ…）

ミーナ「まあ、確かにいくらなんでもちょっと陰口が過ぎたと思うよ」

女訓練兵「そ、そうそう！！」

女モブ「えー、つまんないの」

女訓練兵「…」

17と18の間に抜けてました


17の続き

女モブ「性格も口も悪いし自己中だし馬面だし、絶対あいつ誰かの命が危なくても無視して逃げる…」

女訓練兵「ジャンはそんな奴じゃない！！」バンッ

女モブ「え！？」ビクッ

女訓練兵「ジャ…ジャンは………」


女訓練兵（って、あれ？私なに言ってんだ？）


女モブ「あの…どうしたの？ついこの前までジャンうざいとか言ってたよね？」

女訓練兵「あ、いや…その…」

女訓練兵（な、なんで私…ジャンが馬鹿にされて腹立ったんだろ…）

ミーナ「まあ、確かにいくらなんでもちょっと陰口が過ぎたと思うよ」

女訓練兵「そ、そうそう！！」

女モブ「えー、つまんないの」

女訓練兵「…」

―――――――――

女訓練兵「はあ…兵法講義わけわかんない、大嫌い」

ミーナ「ははは…昔からああいうの苦手だったよね」

女訓練兵「うん、でも頑張るよ……憲兵団になれたら一番いいけど、せめて駐屯兵団には…給料も安定してるし…」

女訓練兵「そんで私がお母さんを支えなきゃ……お父さんも居ないから…」

ミーナ「うん…頑張ってね」

女訓練兵「次はなんだっけ」

ミーナ「次は立体機動だね」

女訓練兵「ああ…そうだったね」

ミーナ「ジャンに教えてもらう？」

女訓練兵「はあ！？なんでジャン！？」ビクッ

ミーナ「あのさあ…昔からずっと友達の私が気づかないと思ってるの？」

女訓練兵「な、なにがよ」

ミーナ「さっきの兵法講義もジャンの方チラッと５回くらい見てたし」

女訓練兵「はあ？」

ミーナ「誰かがジャンの悪口言ってたら気分悪そうにしてるし」

女訓練兵「別に…陰口が嫌いなだけだし…」

ミーナ「好きなの？大丈夫、誰にも話してないよ」ﾎﾞｿｯ

女訓練兵「ちょ、ちょっと待ってよ！！」

女訓練兵「わ…私も、よくわかんないけど…」

ミーナ「…」

女訓練兵「ただ、少し前に、あいつも意外といいとこあるんだなって…気づいてさ。それでちょっと見直しただけ」

女訓練兵「それだけ！」

ミーナ「ふーん」


マルコ「立体機動教えてよ、ジャン。僕ちょっと苦手でさ…」

ジャン「おう、任せとけ」

ミーナ「あ、ジャンだ」

女訓練兵「」ビクッ！！

ミーナ「驚きすぎだよ」

ミーナ「あなた、憲兵団目指してお母さん支えたいなら一番点数高い立体機動を頑張らなくちゃ！」

女訓練兵「え？」

ミーナ「じゃあ、ジャンに教えて貰わなきゃ！！」

女訓練兵「なんでそうなるのよ！？」

ジャン「ん？呼んだか？」

女訓練兵「ひゃっ！！？」ビクッ

ジャン「あ、お前か…足の怪我は大丈夫か？」

女訓練兵「はい！？あ、うん…大丈夫…」

ミーナ（落ち着いて落ち着いて）ﾎﾞｿｯ

女訓練兵（あんたが変なこと言うからでしょうが）

ミーナ「この子にも教えてあげてください」

女訓練兵「ちょっ！？」

ジャン「なんだ、お前もか？」

女訓練兵「あ、いや…」

女訓練兵「……あ、あのさ…わたし、あんま立体機動得意じゃないから……まあ、一番上手なあんたに、教えて貰おっかなっ、て…」

ジャン「おう、いいぞ」

女訓練兵「あ、うん…ありがと」

ミーナ「良かったね」

女訓練兵「ミーナ…本当あんたは…」

ミーナ「ちょっと嬉しそうな顔してた癖に」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

女訓練兵「な！？」

立体機動訓練

マルコ「なるほど…こうしたらガスを使いすぎずちょうどいいスピードが出せるのか」

ジャン「おう。ま、俺にかかりゃこれくらいは朝飯前だな」

コニー「さすがジャンは天才だな。俺ほどじゃないけどな」

ジャン「そうだな、コニーが一番天才だよ」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

女訓練兵「…」

ジャン「あと、お前…」

女訓練兵「！」

ジャン「お前はまだ何か不安定だな…もう少し練習しよう」

女訓練兵「あ、うん…どこがダメだった…？」

ジャン「そうだな…まずはちょっとアンカー飛ばす場所も悪い。ちょっと構えてみろ」

女訓練兵「うん」

ジャン「違う違う、それじゃ駄目だ。腕の角度はこれくらいで…」スッ

女訓練兵「！」ギクッ

女訓練兵（う、腕握られた…）

ジャン「おい、なんか顔赤いぞ。大丈夫か？」

女訓練兵「ちょ…ちょっと暑いだけ…だし」

ジャン「よし、ちょっと飛んでみろ」

女訓練兵「うん…」

女訓練兵（あああ、何か変だ私、何でこんな緊張してんだよ）


ミーナ（頑張れ！）グッ

――――――格闘訓練

ミーナ（ごめんねー、ちょっと体調悪くなったから格闘訓練休むよ）



女訓練兵「…という訳で私はいつも組んでたミーナがいない」

女訓練兵（ああ…どうしよう。誰と組もうな。他のみんな既に組んじゃってるし）



ジャン「やろうぜ、マルコ」

マルコ「うん」


女訓練兵「…」ｼﾞｰｯ


女訓練兵（は！！なにあいつ見てんの私は！！ああもう……）


ライナー「なんだ、お前１人か。俺達と組むか？」

女訓練兵「！」

ベルトルト「ら、ライナー…」

ライナー「なんだよ、だって１人で可哀想だろ」

ベルトルト「いや…しかし…」

ベルトルト（ライナー…何でそう他人と関わろうとするんだ）

ライナー「あ、そうか。確かに男二人に女１人じゃ気まずいもんな！」

ベルトルト「…」

女訓練兵「うん、気持ちは嬉しいけど、ガタイのいい男二人相手に私１人は…相手にすらならないと思うよ…あはは」

ライナー「すまんすまん、じゃあやめとくか？」

女訓練兵「あー、そうだね、他の女の子のグループにでも…」

ライナー「あ、そうだ、女と言えば…あいつ。アニがいるだろ」

女訓練兵「え？ああ、あの背の低い子？」

ベルトルト「ちょ、ライナー…」

ライナー「よく見てみろ」



アニ「…」



女訓練兵「へえ……上手くサボってるね」

ライナー「背が低いから見つかりにくいだろうしな」

女訓練兵「こらこら…」

アニ「…」ｷﾞﾛ

ライナー「やべ、こっちに気づいたか！？」

女訓練兵「ジロジロ見るからだよ…」

ライナー「アニ、サボらずにこっち来いよ！」

アニ「…なに？」

女訓練兵（不機嫌そうだなぁ）

ライナー「こいつも１人だから組んでやれよ」

アニ「はあ？」

女訓練兵「あの…ごめん。今日だけお願い」

アニ「…まあ…今日だけね」

ベルトルト「………」

ライナー「全く、お前は昔から人見知りの激しい…」

ベルトルト「！！」

アニ「…」ゲシイッ！！

ライナー「痛っ！！」

女訓練兵「え？アニってライナー達と知り合いなの？」

ベルトルト「！！！」ギクッ

ライナー「ああ、故郷…」

ベルトルト「ライナー！！君は戦士だろ！！！」

女訓練兵「！？」ビクッ

ライナー「！！あ、ああ…しまった…すまん」

ベルトルト「はあ…はあ…」

女訓練兵「え、な、なに？どうしたの？」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

アニ「知らない、漫才でもやってんじゃないの。訓練相手してやるから離れよう」

女訓練兵「う、うん…」

ズザッ！！

女訓練兵「うわった！！」

アニ「適当に突っ込めば言い訳じゃないよ。頭も使いな」

女訓練兵「強いなぁ、アニ…何か格闘術習ってたの？」

アニ「…お父さんから昔ね」

女訓練兵「へえ………私は、小さい頃からいなかったから、お父さんってのがよくわからないけど、何かうらやましいな」

アニ「うらやましい？私は無理やりやらされてただけだよ」

女訓練兵「そう？なんか少し楽しそうだけど」

アニ「…気のせいだよ」

――――――医務室前



女訓練兵（アニって話してみたら普通の子だったな、無口で目付きキツイから今までちょっと苦手だったけど）

ガチャッ

女訓練兵「おーい、ミーナ」

ミーナ「あ、訓練終わった！？ご飯食べに行こう、お腹すいた！」

女訓練兵「元気だなぁ。体調良くなったの？」

ミーナ「1日寝てたら絶好調になったよ！」

女訓練兵「ははは…行こうか」

食堂



ガヤガヤ…

女訓練兵「わ、もうみんな集まってるじゃん。いつもの席取られてるよ…」

ミーナ「あ、そこ空いてるよ」

女訓練兵「ん？」




ジャン「なんか毎日パンとスープで飽きてくるな」

マルコ「仕方ないさ、食べられるだけありがたいよ」



ミーナ「ジャンの隣」

女訓練兵「！？」

ミーナ「行くなら今のうちだよ！」

女訓練兵「あのさぁ…だから別にジャンの事なんか何とも思ってないから…」

ミーナ「何とも思ってないなら普通に隣に座れるじゃん？」

女訓練兵「う……」

教官「何をしてる、早く席に座って飯を食え」ドンッ

女訓練兵「は、はい！すみません！」ビクッ

ミーナ「よし、ジャンの隣だね」

女訓練兵「あ、あの…」

ジャン「ん？おう」

女訓練兵「と、隣…いいかな？」

ジャン「座りゃいいだろ別に」

女訓練兵「うん」

ミーナ「いただきまーす」


ジャン「憲兵になりゃもっといいもん食えるんだろうな」

マルコ「肉も普通に食えるらしいよ」

ミーナ「へー、お肉食べられるのいいね」

女訓練兵「あはは…」

ジャン「あー、やっぱよ。憲兵になって内地に行くのがいいよな。快適だし安全だし巨人に怯えなくていい。お前もだろ？マルコ」

マルコ「僕は王様につかえたいんだよ！内地に逃げたいわけじゃない！」

ジャン「あー、そうか。悪かったな」

ジャン「お前らも勿論憲兵だろ？」

ミーナ「まあ、そこまでなりたいって訳でも無いけど…なれたらいいかな」

女訓練兵「私も出来れば憲兵になりたいな…そっちなら生活も安定してお母さんも楽だろうし」

ジャン「…そうだな。内地に行った方が家族も安定して暮らせる」

ジャン「ま、内地で平和に暮らすのが一番安全だよ」


エレン「…本当にそう思うか？」ガタッ


ジャン「あ？」

マルコ「うわ、また…」


エレン「いつ、巨人が攻めてくるかわからない…ローゼまで突破されたら、もう内地が安全なんて言ってられなくなるぞ。だいたいお前みたいに実力のある奴がみんな憲兵に行ったら、どんどん巨人に勝てなくなるだろうが！」

ジャン「…数がありゃ巨人をこの世から全て駆逐出来ると思ってんのか？はっきり言ってやる、今の人類じゃ絶対に無理だ。だから、少しでも長生きできる可能性を選択するのが賢い生き方だ」

女訓練兵「ちょっと待って、喧嘩は…」

エレン「お前は…そうやって逃げて、大人しく巨人の餌になりたいのかよ！！」

ジャン「どう生きようが人の勝手だろうが！他人の生き方に他人が口出しする権利はねぇんだよ！！」

エレン「お前だって俺の考え方に口出しするじゃねぇか、人のこと言えねぇだろ！！」

ミカサ「エレン、やめなさい」

ジャン「くっ…！てめえはいつもいつも羨ましいんだよちくしょう！！」グイッ

エレン「服引っ張るなよ、破けるだろうが！！」

ジャン「またそれかよ！！」

女訓練兵「もうやめてよ二人とも馬鹿じゃないの！！」バンッ

ミーナ「おっ！？」ビクッ

ライナー「そうだ、もうやめとけお前ら」

エレン「お、おう…」

ジャン「く…」


女訓練兵「あんたら二人とも極端過ぎるよ言ってる事が！！もう少し人の意見も受け入れるって事したらどうなの！！」

アルミン「落ち着こうエレン…」

エレン「すまん…」


ジャン「わ、悪い…」

女訓練兵「頼むから喧嘩したいなら食堂じゃなくて寮でやって…」ﾊｧ

ジャン「すまん…」

女訓練兵（やっぱまだガキだな、こいつ…）ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ミーナ（なんか顔怖くなってる…）

マルコ「ジャン、喧嘩して教官にバレたら憲兵団入れなくなるよ」

ジャン「おう、情けねぇ…」

サシャ「いやいや、あれはジャンからエレンへの遠回りな応援と愛情表現ですよね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ジャン「はあ？なに言ってんだ…」

ジャン「って、オイ！なに人のパン食ってんだお前！！」

ミーナ「凄い、気がつかなかった…」

サシャ「ジャンとエレンの喧嘩の隙をついて奪う、いつも事じゃないですか」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ジャン「ああもう、こいつは…」

女訓練兵「喧嘩したジャンが悪い」

ジャン「おいおい…だからって飯奪われる事ないだろ」

女訓練兵（やっぱまだガキだな、こいつ…）ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ミーナ（なんか顔怖くなってる…）

マルコ「ジャン、喧嘩して教官にバレたら憲兵団入れなくなるよ」

ジャン「おう、情けねぇ…」

サシャ「いやいや、あれはジャンからエレンへの遠回りな応援と愛情表現ですよね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ジャン「はあ？なに言ってんだ…」

ジャン「って、オイ！なに人のパン食ってんだお前！！」

ミーナ「凄い、気がつかなかった…」

サシャ「ジャンとエレンの喧嘩の隙をついて奪う、いつも事じゃないですか」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ジャン「ああもう、こいつは…」

女訓練兵「喧嘩したジャンが悪い」

ジャン「おいおい…だからって飯奪われる事ないだろ」

ミーナ「喧嘩するほど仲がいいのは良いけど騒ぎ過ぎはダメだよ！！」

女訓練兵「あははは」

ジャン「いや、だから仲良くねぇっての…」

サシャ「それにジャンはこの前から、エレンに勝つ為に格闘訓練に必死ですからね。今まで適当に流してたのに」

ジャン「おい…」

女訓練兵「へえ…」

マルコ「ジャンはなんだかんだでやるときはしっかり真面目にやる奴だからね。教官にも急に格闘訓練の成績が伸びて褒められてたじゃないか」

サシャ「こっそり聞きましたがエレンも貴方を少し褒めてましたよ」

ジャン「別に嬉しくねぇよ…」

女訓練兵（ふーん、やっぱいいとこもあるじゃん）

ミーナ（お、表情が戻った）

コニー「そういえば、ジャンこの前お母さんから手紙来てたな」

ジャン「うるせぇな！って、お前もいつの間に来てんだコニー！？」

マルコ「仲が良さそうだったね」

サシャ「良いですねぇ」

ジャン「恥ずかしいからやめてくれ…」

女訓練兵「いやいや、いい事じゃん」

ミーナ「いい事ジャン？」

女訓練兵「…」

ミーナ「ごめん」

コニー「恥ずかしい事はねぇよ、俺は母ちゃん好きだぞ」

マルコ「思春期だね」

ジャン「うっ…」

女訓練兵「私のお母さんも元気にしてるかなぁ…」

ジャン「そういや、母ちゃん支えたいから憲兵に入りたいって言ってたな」

女訓練兵「うん…父親がいなくてずっと一人で私を育ててくれたから、いい仕事について支えてあげたいんだ。それに兵士になって強くなればいざって時にお母さんを守れるかも知れないし。無理なら駐屯兵団でも良いんだけど」

ジャン「そうか…まあ頑張れや」

ミーナ「凄いねぇ、目標があって。私はまだよく考えてないよ」

女訓練兵「まあ、まだ訓練兵は長いからいいんじゃない？」

ミーナ「とりあえず、訓練兵卒業して大人になったら一緒にお酒でも飲みたいね！」

女訓練兵「あははは、まだまだ先の話じゃん」

―――

女訓練兵（あー、寝ようと思ったのにトイレ行きたくなった）

ｶｯｶｯｶｯ…


ゴソゴソ

女訓練兵（！）

ライナー「…そうか…クリスタ……に…壁…」

ベルトルト「うん、だから……監視……」

アニ「それなら私が……」


女訓練兵（なに話してんだろ…よく聞き取れない…まあ、いっか。てかやっぱあの三人仲良いんだ）

ﾊﾟｶﾗｯﾊﾟｶﾗｯﾊﾟｶﾗｯﾊﾟｶﾗｯﾊﾟｶﾗｯ…

馬「ブルルルルル、ヒヒイイイ！！」

女訓練兵「ちょちょちょ、もういい加減いうこと聞いてえええ！！」

ミーナ「なぁにやってんのあんたは」

女訓練兵「言うこと聞いてくれないのー！」

ﾊﾟｶﾗｯﾊﾟｶﾗｯﾊﾟｶﾗｯ

クリスタ「…その馬…大丈夫？」

ミーナ「あ、クリスタ」

女訓練兵「聞いてよ、この馬がさぁ…」

クリスタ「どうしたの？」ﾎﾟﾝｯ

馬「ブルル…」

女訓練兵「あれ、クリスタが触ったら大人しくなってる！？」

ミーナ「女神様半端ねぇ」

クリスタ「…もしかして馬に乗るときに少し怖がってない？人間の感情に敏感なのかも」

女訓練兵「え？」

ミーナ「そう言えばあんた馬に乗るの怖いって泣いてたね昔」

女訓練兵「だ、だって…大きいし早いし…」

クリスタ「でも怖がられてるとこの子も落ち着かないんじゃないかな」

馬「ブルル…」

女訓練兵「んー…そうだね」

女訓練兵（確かに、勝手に怖がられるのなんかこの子にとったら嫌だろうなぁ）

女訓練兵「よし、今度はフレンドリーな気持ちで乗ってみようかね」

クリスタ「うん、頑張ってね」ﾆｺ

ミーナ「出たよ、女神スマイル！」

クリスタ「君もちゃんということ聞くんだよ」

馬「ブルル」

女訓練兵「ん？」

ミーナ「可愛いくて羨ましいなぁ………ん？どうしたの？」

女訓練兵「いや…」

女訓練兵（なんか馬と話してる方が表情が自然だなぁ、普段の顔はどっか違和感ある感じがするけど…）

女訓練兵（そう言えば自分の事も全然話さないよなぁ、クリスタ。まあ優しい子なのは確かだからいっか）